普通の不織布製マスクには未罹患者をウイルスから護る機能が無い件に関する考察 ■ 2020.03.01 追記 あり


 インターネットで5ちゃんねるのような掲示板やまとめサイトのコメント欄に書き込む人達は、目の前にインターネット環
境があるのですから、先入観を頼りに四の五の書き込む前に、検索して医師や医療機関が開示している情報を読む
べきだと思うのですが、なぜかエビデンス (科学的根拠) のない先入観による思い込みの激しい書き込みが散見して
います。

 そこで、普通の不織布製マスクには本当に未罹患者をウイルスから護る機能が無いのか、それとも使い方次第なの
か、あるいは、我々のようなネトウヨがマスク業界に対する嫌がらせで、ウイルスから未罹患者を護る機能が無いかの
ような嘘の書き込みをしているのか、検証してみましょう。

 まずは、那中共のチャイナマネーで骨抜きになっているWHO (世界保健機関)を信じるのか?と訝られそうですが 
( おまけに我々ネトウヨの敵、“ヒュンダイビジネス”ソースだったりするんですがw )、Kodansha Bluebacks のwebサイト
からコチラ

   2019年12月23日 Kodansha Bluebacks
   マスクをつけてもインフルエンザ感染を防げない理由
   免疫学の第一人者に聞いてみた
   https://gendai.ismedia.jp/articles/-/68435
   https://gendai.ismedia.jp/articles/-/68435?page=2
   https://gendai.ismedia.jp/articles/-/68435?page=3
   > 世界保健機関(WHO)発行の感染予防マニュアルには
   > 「 マスクによる上気道感染の予防効果にははっきりとしたエビデンスがない 」
   > と書かれています。

 『エビデンスがない』 というのは言い換えれば、『科学的な根拠となるものがない』 という意味なのですが、そもそも文
系には耳慣れない “エビデンス” とは如何なる代物なのでしょうか?

   「がんもどき理論」を斬る!【勝手にリンク】
   http://cabad806.sonnabakana.com/page706.html

 にて、無断転用させて頂いた記事より、再度ご登場願いましょう。

   2011年01月28日 Sho(がん治療の虚実)
   近藤氏「抗がん剤は効かない」への反論II-E簡単には死ななくなったからPFSを導入
   http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-10782774255.html

   《略》
   >
   > 近藤誠氏のような専門家の意見はエビデンスレベルとしてはレベルVIで最も低いのに
   > (これを書いている自分も同様であるが)、レベルI, IIクラスのメタ解析、臨床試験を怪しいと
   > 否定する。
   >
   > > 科学的根拠についての超初心者向け解説D-1エビデンスレベルとは
   > > http://ameblo.jp/miyazakigkkb/entry-10702941542.html
   > > どのがんにはどの治療が望ましいかというエビデンス (科学的根拠) は
   > > 実は以下のランクに分けられておりはっきりと勝ち負けが決まっている。
   > >
   > >   レベル I  システマティック・レビュー/メタアナライシス
   > >   レベル II  一つ以上のランダム化比較試験による
   > >   レベル III 非ランダム化比較試験による
   > >   レベル IV 分析疫学的研究 (コホート研究や症例対象研究による)
   > >   レベル V 記述研究 (症例報告やケースシリーズ)による
   > >   レベル VI 患者データに基づかない、専門委員会や専門家個人の意見
   > >
   > > 一般の方にはなんのことかさっぱりでしょう。
   > > 正確でも難しすぎるとこのブログの意味がないので語弊はあっても極力単純化します。
   > >
   > > レベルVIは最も低いエビデンスレベルで
   > > 言い換えると専門家の意見は一番信用ならないと言うこと意味します。
   > > テレビに出ている専門家の話はこの程度なのです。
   > > ちなみに一般の方や代替医療関係者の意見は
   >  > ランク外というか評価に値しないと言うことです。
   >  > こう書くと反発される方もいるでしょうが
   >  > あくまでもエビデンスという観点での評価なのであしからず。
   > > 少なくとも番組で見た専門家の話は
   >  > 自分に当てはまるかどうかも含めて単純に信用するのは
   > > かなり危ないことを知っておいてください。
   > >
   《略》

 つまり、「エビデンスがない」 ということは、エビデンスとしては最も低い 「患者データに基づかない、専門委員会や専
門家個人の意見」 すら存在しないということを意味しています。 これは、身も蓋もない表現に置き換えるなら、『 普通
の不織布製マスクでウイルス性疾患が防疫できるという考えはオカルトである 』 という意味です。

 では統計的にどうなのか?、についてはコチラ。

   日常的なマスク着用による感染予防効果について
   https://www.yoshida-pharm.com/wp/pdf/letter04_08.pdf
   > インフルエンザ発症者がマスクを着用することで
   > 家庭内感染を防ぐことが可能であるか検討した調査が、
   > 2008〜2009年のフランスにおけるインフルエンザ流行時期
   > ( フランスにおいてサーベイランスシステムに報告される
   >  インフルエンザ様疾患の国内発生率が算出閾値を超えた期間 )
   > に行われました。
   > インフルエンザ診断テスト陽性となり、
   > 48時間症状が続いている患者のいる家族を対象として、
   > マスク着用群とコントロール群に分け、
   > マスク着用群では発症者が他の家族と同じ部屋や
   > 限られた空間(車の中など)にいる場合にマスクを着用することを5日間実施しました。
   > その結果、調査期間中に家族がインフルエンザ様症状を示した割合は、
   > マスク着用群は16.2%、コントロール群は15.8%で有意差はなく、
   > マスク着用による感染予防効果は認められませんでした。

 長時間の使用で装着している人がブッ倒れてしまうような超高密度な医療用マスクならともかく、定価が30枚入りで千
円みたいな普通の不織布製マスクによる未罹患者への防疫効果は、少なくとも統計上は有意ではなかったという実験
結果です。

 これが意味する事は、いわゆる “通常の不織布製マスクでも防疫の効果が期待できる” と主張する層が口角に泡を
飛ばして力説する “通常の不織布製マスクでも飛沫感染なら防ぐことができる” という説すら木端微塵に粉砕してしまう
無慈悲な現実です。

 一方、罹患者 (つまりは“患者”) が普通の不織布製マスクを着用する事は、感染拡大のリスクを下げることが同様
の実験からわかっています。

   > また、インフルエンザの家庭内感染について、香港の家庭を対象に、
   > 手指衛生群(マスク着用なし)、
   > サージカルマスク着用+手指衛生群、
   > コントロール群で比較を行った報告があります。
   > まず参加者全員に対して健康的な食事と生活習慣の重要性について教育が行われました。
   > 手指衛生群、サージカルマスク着用+手指衛生群に対しては、
   > 患者を含むすべての家族に対して伝播を減らすための
   > 適切な手指衛生の潜在的効果について教育し、
   > 洗面所へ行った後やくしゃみや咳をした後、手が汚れた場合に、
   > 通常使用している石けんの代わりに
   > 提供した液体せっけんを使用するよう指導しました。
   > また、家へ帰った時や汚染された場所を触った後は
   > すぐにアルコール手指消毒薬を使用することも指導しました。
   > サージカルマスク着用+手指衛生群に対しては、
   > 患者とすべての家族に対し、全員がマスクを着用すれば
   > 家族間接触での伝播が減少する潜在的効果について教育し、
   > 7日間、食事や就寝時を除き家庭内でできるだけマスクを着用するようにし、
   > また、患者が家庭外で家族といるときも着用するよう依頼しました。
   > 調査の結果、マスク着用の有無に関わらず、
   > 手指衛生はインフルエンザの家庭内感染を減らす傾向が見られたものの、
   > コントロール群と比べ有意差は見られませんでした。
   > サージカルマスク着用+手指衛生群では
   > 最初の患者の発症後36時間以内に実施された場合には、
   > コントロール群と比較して家庭内感染の有意な低下がみられたと報告されています。
   > 手指衛生やマスク着用に関する報告を総合して検討すると、
   > 感染予防には手指衛生のみやマスク着用のみなど単独の方法ではなく、
   > 手指衛生にマスク着用などを追加することによる複合的な感染予防がより有効である
   > と考えられています。

 サージカルマスク着用+手指衛生群に有意な低下がみられたのは、

 > サージカルマスク着用+手指衛生群に対しては、
 > 患者とすべての家族に対し、全員がマスクを着用

 患者にもサージカルマスクを着用させていたからですね。

 しかし、これでは、未罹患者がサージカルマスク着用+手指衛生群で有意に感染を減らせられるかどうか?について
は、

 > 患者と以外のすべての家族がマスクを着用し、患者自身はマスクを着用しない

 というサンプルがないので判別が付きません。

 もう一歩、踏み込んで調査して欲しかったと思いますが、少なくとも 『+手指衛生』 の無い 『未罹患者がサージカル
マスク着用』 のみであれば、前出に

   > インフルエンザ診断テスト陽性となり、
   > 48時間症状が続いている患者のいる家族を対象として、
   > マスク着用群とコントロール群に分け、
   > マスク着用群では発症者が他の家族と同じ部屋や
   > 限られた空間(車の中など)にいる場合にマスクを着用することを5日間実施しました。
   > その結果、調査期間中に家族がインフルエンザ様症状を示した割合は、
   > マスク着用群は16.2%、コントロール群は15.8%で有意差はなく、
   > マスク着用による感染予防効果は認められませんでした。

 とある通り、飛沫感染予防を含めて、普通の不織布製マスク着用による感染予防効果は認められなかったのです ( 
飛沫感染すらも予防できなかった結末に関する考察は後述 )。

 では、 『手指衛生』 というのは、果たして効果があるのでしょうか?

 それに関しては、(再び) コチラ。

   2019年12月23日 Kodansha Bluebacks
   マスクをつけてもインフルエンザ感染を防げない理由
   免疫学の第一人者に聞いてみた
   https://gendai.ismedia.jp/articles/-/68435
   https://gendai.ismedia.jp/articles/-/68435?page=2
   https://gendai.ismedia.jp/articles/-/68435?page=3

   《略》
   >
   > ■ 防御壁としての効果はあるのでは?
   >
   > これとともに最近、テレビなどでは、
   > ウイルスはいろいろなものの表面に付着しているので、知らずにウイルスが手や指に付き、
   > その手で口や鼻を触ると上気道感染が起こりやすくなる、
   > 一方、マスクをするとその確率が下がるのでマスクにはそれなりの意味がある、という
   > 議論がなされています。
   >
   > しかし、2010年に出たWHOのウイルス拡散予防の資料によると、
   > インフルエンザウイルスが手に触れると、
   > 5分以内にその感染力が100分の1から1000分の1と、大きく減るとのことです。
   >
   > また、上述したごとく、マスク着用だけでは
   > 上気道感染の予防効果は非常に低いことがわかっているのですから、
   > 汚染された手や指で口や鼻を触らなくなることの重要性は
   > 果たしてどのくらいあるかは疑問です。
   > 私の目から見ると、もしマスクに効果があるとすれば、
   > くしゃみの飛散をある程度防げるので、他人に対してウイルスをまき散らす機会が減る、
   > つまり、他人に風邪をうつしにくくなる、というぐらいのものだと思います。
   > 他人からもらうのを防ぐ意味は低いでしょう。
   >
   《略》

 おそらく、手指に付着することで菌や黴などと熾烈な生存競争を繰り広げている常在菌に接触するコトに因って、なの
でしょうね。 手指に付着したウイルスは、5分以内にその感染力が100分の1から1000分の1というレベルで不活性化し
てしまう、とのコト。

 既出というか記事の後追い認証でしかありませんが、そうなると 「汚染された手や指で口や鼻を触わったって、感染
リスクはメチャ低いんじゃねーの」 と考えざるを得ません。

 実際問題、目の前に居る感染者にマスク無しでくしゃみをされた場合であれば、それこそ水中メガネでも装着していな
ければ、眼球からウイルスが侵入しますので、普通の不織布製マスクどころか、呼吸が困難になるレベルの超高密度
な医療用超細密マスクでさえも意味がありません。

 さて、目が粗くて単体のウイルスなら素通りさせてしまう普通のマスクであっても、飛沫ならば捕捉されているハズなの
に、どうして

   > マスク着用群は16.2%、コントロール群は15.8%で有意差はなく、
   > マスク着用による感染予防効果は認められませんでした。

 という結果に至ったのでしょうか?

 飛沫が捕捉されるのは、飛沫という名の水滴だからこそです。

 普通のマスクは、不織布やガーゼなのですから、マスクに付着した飛沫は、毛管現象に因って急速に水分を失いま
す。 乾燥し掛かった飛沫は、さらに装着者の呼吸という暴風 ( 平静な人の呼吸は時速10〜20kmくらいで自転車ほど
の速度であり、微小な飛沫にとっては猛暴風です ) を浴びて水分を失います。

 水分を失ってしまったウイルスには、粘膜の欠片などが付着している可能性があります。 ヒトの口腔上皮細胞の大
きさは約60μm〜80μmなので、普通のマスクの網目である10μmなら十分にウイルス+粘膜細胞を濾し留められる
可能性が高いと言えるでしょう。 しかし、クシャミによって患者の体内から放出されるウイルスすべてに粘膜細胞が付
着しているなんてことはありえませんから ( もしそうなら、クシャミを続ける事に因って患者の粘膜が消失してしまいま
す ) 単純に唾液に包まれたウイルスならば、普通の不織布製マスクで捕捉しても、数十分後には乾いて体内へ入って
きます。

 しかし、ということは、普通のマスクであっても、患者から放出された飛沫がマスクの網目に捕捉されてから、乾いてウ
イルス本来のサイズ (0.1μm)になる前に、新しいマスクに取り替えさえすれば、一応は、普通の不織布製マスクであ
っても、未罹患者をウイルスから護る機能が期待できるかも知れません。

 テレビに登場していた医師は、一日に20枚を使い捨てると言っていました。

 それで大丈夫だというエビデンスが存在しないのが残念ですが、その医師は、「 良く持って30分間 」 と捉えているの
でしょう。 この医師の判断を尊重するのであれば、人の多い場所や公共交通機関を利用する際は、その場に踏み込
む直前にマスクを装着し、その場から出たら直ちにマスクをゴミ箱へ ( できればビニール袋に入れてクチを縛り ) 捨て
るのが正しいマスクの使い方ということになるでしょう。

 もちろん、外出から帰宅まで、ず〜っと同じ “普通の不織布製マスク” を装着し続けているのでは、防疫の効果なん
ぞ微塵も期待はできません。

 まぁ、日本の女性が普通の不織布製マスクを身に着けているのは、防疫などではなく、単純に素っぴん隠しなのだと
理解しておりますがw



 ■ 追伸 ■

 ここまで追い詰めるとサージカルマスク盲信者達は、最後の砦 『 それでもマスクを装着すれば、口腔内の湿度を高く
出来る 』 に縋るのですが、実は、それさえも意味は無いのです。

   2018年07月04日 Care Net
   湿度が高くてもインフルエンザウイルスの感染力は弱まらない?
   https://www.carenet.com/news/general/hdn/46216

 そもそもウイルスは自身の遺伝子 (核酸)をヒトの細胞内へ進入させ、エンベローブから核酸を脱殻させて、ヒトの細
胞を使って増殖するのですから、咽喉粘膜が荒れていようが、モチモチプルプルであろうが関係ありません。

   島根県感染症情報センター
   インフルエンザウイルスの増殖サイクル
   https://www1.pref.shimane.lg.jp/contents/kansen/topics/flu/flu_cycle.htm

 むしろ、(極論ではありますが) 咽喉粘膜が荒れていた方がウイルスは増殖に適した健康な細胞に巡り合え難くなり
ますので、インフルエンザ対策のみに絞るなら周囲の環境を高湿度にするとしても口腔内は、敢えて低湿度にして荒れ
させてしまう方が罹り難くなると言えるかも知れません。

 もっとも、インフルエンザ対策ではなく風邪予防として考えるなら、咽喉を荒らせて細菌に感染し易くしてしまうのは本
末転倒も甚だしいと思いますが。

 ( 風邪の10〜20%は非ウイルス性である )

   2017年06月15日 日本呼吸器学会
   呼吸器の病気
   https://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=2
   > A-01:感染性呼吸器疾患
   > かぜ症候群
   >【原因】
   > かぜ症状群の原因微生物は、80〜90%がウイルスといわれています。
   > 主な原因ウイルスとしては、ライノウイルス、コロナウイルスが多く、
   > RSウイルス、パラインフルエンザウイルス、アデノウイルスなどが続きます。
   > ウイルス以外では、一般細菌、肺炎マイコプラズマ、肺炎クラミドフィラなど
   > 特殊な細菌も原因となります。



■ 2020.03.01 追記

 なお、

 「 市販の不織布製サージカルマスクは、防疫の効果は全く無いが、
  自覚症状のあるなしに関係なく、
  既罹患者が装着することに因って感染の拡大を抑止する効果が期待できる 」

 と書くと、カルト宗教のマスク有効教信者が待ってました!とばかりに、

 「 な、『 既罹患者が装着することに因って感染の拡大を抑止する効果が期待できる 』 んだよ!
  だから俺は自覚症状が無くてもマスクは装着するべきだと主張しているんだよ!」

 と乗っかって来るのですが、それは市場にマスクが溢れていて、誰でも安価な定価で好きなだけ購入できる時にしか
通用しません。

 老若男女、外出する全ての人が必要とする分量のマスクが供給されない市場環境に於いては、朝早くから開店前の
ドラッグストアに並ばなければマスクの入手が出来ないという極限的な状況が普通に起こり得ます。

 そうした市場環境に陥った場合に、マスクを入手できなくなるのは誰でしょうか?

 “自覚症状が全くない ( 自覚症状的には健康な ) 既罹患者” なら寒空に行列に並んで、マスクを購入することが叶う
でしょう。 しかし、“自覚症状のある既罹患者” はどうでしょう? 発熱があって悪寒のする弱った体で、寒空の行列に
並んでマスクを購入することが叶うでしょうか? 常識的に考えて叶わないですよね。

 つまり、マスク有効教狂信者の言う通りにした場合は、“自覚症状が全くない ( 自覚症状的には健康な ) 既罹患者” 
は寒空に並んでマスクを購入することが出来ますが、 “自覚症状のある既罹患者” は、ほぼ全員がマスクを購入する
コトが出来ません。

 さて、“自覚症状が全くない ( 自覚症状的には健康な ) 既罹患者” は、“自覚症状が全くなくて当然の健康な未罹患
者” に紛れています。

 それは、それこそ中国の武漢や韓国の大邱のような特別な地域でも無い限り、圧倒的大多数の “自覚症状が全くな
くて当然の健康な未罹患者” の中に “自覚症状が全くない ( 自覚症状的には健康な ) 既罹患者” が紛れているので
すから、確率的にマイクロオーダーと言い切って差し支えないと思われます。

 一方で、“自覚症状のある既罹患者” の中には、武漢ウイルスと揶揄される新型コロナウイルスや旧来から存在する
インフルエンザウイルス性疾患以外の “風邪様症状の原因微生物” に罹患して症状を発現している“患者”が存在しま
す。

 それらは、さほど大した脅威ではありませんが、武漢ウイルスと揶揄される新型コロナウイルスや旧来から存在する
インフルエンザウイルス性疾患が、それら風邪様症状郡に混じっているのであれば、風邪様症状を発現している人達
にマスクを装着して貰えれば、新型コロナウイルスもインフルエンザウイルス性疾患の患者も纏めて、感染の拡大を予
防することが出来ます。

 そして、さして脅威ではないとはいえ、感染性のある風邪様症状郡の感染もまた予防することが
叶います。

 実のトコロ、今現在 (令和二年三月頭) の段階では、極一部の地域を除いて、普通に生活していて、“自覚症状が全
くない ( 自覚症状的には健康な ) 新型コロナウイルス.既罹患者” にも “自覚症状のある新型コロナウイルス既罹患
者” にも遭遇する可能性は、極めて少なく、それこそ病院へ行かなければ遭遇し得ないと断言しても過言ではありませ
ん。

 ですから、現段階で

 「 市販の不織布製サージカルマスクは、防疫の効果は全く無いが、
  自覚症状のあるなしに関係なく、
  既罹患者が装着することに因って感染の拡大を抑止する効果が期待できる 」

 と書くこと自体が不適切ではあるのですが、

 それでも

 「 市販の不織布製サージカルマスクは、防疫の効果は全く無いが、
  自覚症状のあるなしに関係なく、
  既罹患者が装着することに因って感染の拡大を抑止する効果が期待できる 」

 である可能性があるからこそ、

 「 な、『 既罹患者が装着することに因って感染の拡大を抑止する効果が期待できる 』 んだよ!
  だから俺は自覚症状が無くてもマスクは装着するべきだと主張しているんだよ!」

 ではなくて、

 旧来から存在するインフルエンザウイルスに罹患している患者をも含めた “自覚症状のある既罹患者” のために数
の限られるマスクを融通してあげるべきなのです。

 ま、要は “トリアージ” の概念という発想を 『逆転』 させるのですよ。

 より感染拡大に繋がるリスクの為に、感染予防策の一つであるマスクを融通するのだ、と。

 そういうことです。



■ 2020.03.20 追記

 というわけで、

 市販の不織布製サージカルマスクに防疫の機能はないということが ( 普通の知能を持つヒトであれば ) ご理解いた
だけたことと思うのですが、それでもなお、「 ウイルスを防げそうな気がする 」 という先入観故に市販の不織布製サー
ジカルマスクを装着してしまう人は少なくないかも知れません ( 女性の場合は、素っぴん隠しという機能があるので尚
更ですね )。

 この場合、気を付けなければならないのは、あくまで“市販の不織布製サージカルマスクに防疫の機能がない”という
前提を踏まえた上で振る舞う必要があるということです。

 たとえば、マスクをしてない者同士が会話する場合、当然のコトながら、飛沫を避けるために、面と向かって会話はし
ない筈です。 両者がマスクをしていた場合なら、仮に片方が罹患者だったとしても、マスクの外へ飛び出す飛沫の量
は大幅に抑えられますので ( ゼロにはならない点にチュウイ ) ハイリスクではありませんが、未罹患者がマスクをして
いて、罹患者がマスクをしていなかった場合に、「 私はマスクをしているのだから安全だ 」 という根拠のない思い込み
によって、面と向かって会話をしてしまった場合にハイリスクを抱え込むことになります。

 前述の通り、市販の不織布製サージカルマスクにトラップされた飛沫に含まれるウイルスは、マスクが持つ毛管現象
と装着者の呼吸に晒されてあっと言う間に乾燥してしまうリスクもそうなのですが、それ以上にヤバいのが 『マスクを装
着していることに安心して、他人と面と向かって会話をしてしまう』 というリスクです。 サージカルマスク有効信者の飛
沫厨が 『飛沫ガー』 と夢遊病患者のように繰り返しますが、いくらマスクで口腔に飛び込む飛沫をブロックしても、対面
していて飛来する飛沫は眼球(正しくは“結膜”)にも到達してしまいますので、マスクで口腔を覆っていてもあまり意味
が有るとは言えません。 眼鏡を装着していれば、ウイルスが目から侵入するリスクを幾許か下げることが叶います
が、万全ではありません。 そういう目的であれば、最低でも花粉症患者向けの花粉症対策の眼鏡でなくてはなりませ
ん。

 というわけで、ノーガード戦法を推奨するみたいですが、防疫の機能が全く期待できない市販の不織布製サージカル
マスクを装着して、それで安心してしまうというのは、貫通力の低いホローポイントの拳銃弾しか防げない安物の防弾チ
ョッキを身に着けて、貫通力の高いフルメタルジャケットのライフル銃弾が飛び交う戦場に赴くようなモノです。 敢えて
マスクを装着せずに、細心の注意を払って行動するという選択肢もアリだと思うのです。




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